ゼロの迷子ありがとうございました!思う事が沢山ある作品でした | ネコ脱出主宰高倉の~✨ヒゲはアンテナ!!

ゼロの迷子ありがとうございました!思う事が沢山ある作品でした



何故か朝から身体中筋肉痛で必死でチャリ乗って現場に向かいました。

改めて
ネコ脱出番外公演『ゼロの迷子~ハナニラ男と雨女~』
ご来場&ご声援誠にありがとうございました

沢山の画像や動画も本当にありがとうございます、現場の合間に眺めてニヤニヤしてます

さて、折角なので制作秘話的な、なぜこの作品を描いたのか?みたいな話をします、長くなるのでご興味ない方は読み飛ばしてください



まずこの作品を描いた一番の理由は、ネコ脱出メンバーが久しぶりに集結する作品だと言う事でした

4月の20周年公演以降外部案件が非常に増えて皆があちこち飛び回る事になりました、劇団ミーティングも出来ない環境の中でなんとか全員の意志疎通と情報共有を考え応援に必死になっていた時期に作品を考えました

外部に出てるメンバーの芝居を冷静に見る事で客観的に良い所も苦手な所も分かるもので

まあそんな事を経て
今のメンバーならこの作品に挑める!
そんな思いで描きました

本来はコントオムニバスや前回作品のスピンオフをしながらトークコーナーとかがあるライトなイベントにしようか?
当初そんな事も考えていましたが

外部に出てたメンバー達がネコ脱出を知らない新たなお客様やファンや関係者を連れてくるだろう、これから客演先でお世話になる方々が来られるだろう、その時にコントオムニバスやスピンオフよりは、『ネコ脱出の本質』みたいな作品を観て貰えた方が良いのではないか?

結果生まれたのが『ゼロの迷子~ハナニラ男と雨女~』という作品でした
脱稿した時にSNSでも呟きましたが
『本公演の物量になっちゃった…』
というのが観てくださった皆様はご理解頂けるかと思います笑

台本のページ数は驚くほど少ないですが、演出は本当に時間がかかりました、特に行間の気持ちや切なさの演出は正直とても苦労しました

怒鳴るセリフ、泣くセリフ、笑うセリフ、そこに至るまでにその役はどんな人生を歩んだか?
ただ単に怒る、泣く、笑う、は見せたくなかったので、お客様が想像する要素を沢山入れたかったという思いが強かった演出期間でした


交通事故というワードが出てきますが、実はそれ自体はこだわっていなくて、それよりも

『自分の家族がそうなったら』
『自分の家族がそれを起こしたら』
『なぜ暴力という行動を起こしてしまったか』
『なぜ家を出ていったのか』
『人を憎む気持ちと許す気持ち』
『雨女の幻を見た脳障害の男』
『ハナニラを見続けた男が何故前を向き扉を開けたのか』

こだわり続けた部分でしたが人間の感情という物に正解はないし答えもないから、誘う道しるべをちゃんと自分は提示出来ているのか?それを最後まで悩み続けました

ゲネプロを諦めて場当たりに時間をかけ、最後まで稽古を続けました

完成した作品のご感想は観てくださったお客様に全て委ねます

SNSでは嬉しいご感想を頂いておりますが、勿論それ以外のご感想もきっとある!!と、作り手側は常に思っておりますし、それを想像して反省、変更、調整を今後していく!というのが我々の仕事でもあるし使命だと思ってます

ただ、この20周年yearのタイミングでこの作品に挑めた事は本当に幸せでしたし、ネコメンバーの成長や作品に挑む気持ちも見れて得た物はとても大きかったです

元気モリモリ教室にもお付き合いくださり誠にありがとうございます、大暴れ、脱線、めちゃくちゃ、好き勝手、アドリブ、というお褒めのお言葉を沢山頂きましたが、元来ネコ脱出の公演は旗揚げ当初はあれを作品の7割やってましたので、正直僕らも大人になったな~とか思ってたりもします笑笑

始まりはコント劇団なので笑

作演出家として元気モリモリ教室に関しては一切プレッシャーも心配もありませんでした、出番前の迫真由美に『小さくまとめるな、もっと暴れろ』とアベンジャーズのキャプテンアメリカみたいな指令を出しました

その後の本質的なシーンを見せる為にも必要な演出でした

この作品のサブタイトル
ハナニラ男と雨女
は僕がどうしても描きたかったタイトルでした、色々考えました(タンポポ男とかひまわり男とか)

でもやっぱりハナニラ男が一番しっくりきました、もう作品で自分の実体験を書かないと4月以降決めていたのにいきなり約束を破ってしまいました💦

そして季節感が2月とか3月になってしまい真夏なのに全員長袖を着なきゃ行けなくなってブーイングが起こりました笑

ラスト
ハナニラ男がスナック(実はスナックの名前はスナックはるかでした笑)の扉を開けた時

雨女が最後『ただいま』
と微笑んだ時

皆様がどんな感情になったのか?どんな感想を抱いたのか?

僕には分かりません、直接聞くような野暮で失礼な事も僕には出来ません

ただ、少しでも『観にきて良かった』と思ってくださったのなら

出演者にプレッシャーや苦労をかけてワガママを貫いた自分の罪悪感が減ります

楽しんで笑いあって作品を作りたいと思いながらも、なかなかそれが出来ない自分自身が悔しくていつも罪悪感に苛まれますが、お客様が何かを得て帰ってくださるなら、変えがたい喜びに変わります

たった2日間の公演でしたが、とてつもなく多くの事を感じて得れた時間でした

自分の娘の彼氏に結婚の挨拶をされて、娘を宜しくお願い致しますと頭を下げるなんて

自分の人生では経験出来ない事をやれて幸せでした
素敵な娘と素敵な娘婿に支えられる

そんな体験が出来るからお芝居って素敵だなと思いました

長くなりましたが、ゼロの迷子はこれから最強の迷子に生まれ変わっていきますが、決して消えません!ゼロの物語から始まった最強の物語が年末お披露目されます、元気モリモリ教室があるのか?野田家はどうなるのか?遠藤家は?二階堂家は?

それは僕もまだ分かりません

ゼロの物語をしっかり反芻しながら

最強に向かおうと思います

読んで頂いて本当にありがとうございました、長々と書いてしまってすみません、正直色々ちょっと疲れてはいます、任せる事や頼む事、甘える事も大切に、頑張って行こうと思います。

これからもネコ脱出を宜しくお願い致します。

おしまい