劇団fool雨とスピンオフを振り返る回顧録
本当に千秋楽まで無事に走れて良かった!!!!
ってこと
一度中止になり、延期としてリベンジを図った今回、いくら感染者が激減したとはいえ一切油断は出来なかった、本番が近づくにつれ作品は形を成していき皆の一体感は上がって行き小屋入りや本番への期待もワクワクも上がって行くのが見えた
それが見えるから余計不安だった
感染しても悪くないし誰しもが可能性があるわけで勇気を出して報告する事が一番信頼と信用が出来るしまた一緒に戦いたいと思える
が
一番怖いのは自分がそうなる事だった
理屈では仕方ないとは分かっていても、誰も自分を攻める人がいないのもわかるから、自分の責任で若い役者達の公演への期待やワクワクを奪ってしまうのは耐えられないな…
と
でもそれは、僕だけじゃなく口には出さなかったけど座組全員が各自思っていたことだろうと思う、だから皆で支え合えたし一体感がより強まったのかな~とも思う
今公演を打っているカンパニーは一番根っこにその不安がある
今回、千秋楽まで無事に乗り越えた事が本当に嬉しかった
作品は沢山の方々が感想や動画を載せてくださってるので僕は自分の役の事や感じた事だけ書きます
雨のシーン
花ちー演じる瑠璃との二人芝居
物語としてはラスボスに探りを入れる陰陽師
だが牡丹晴明にはもう1つ気になる事が……
というシーン、時間にしたら短いシーンなのですがとても拘ったシーンでした、ファンタジー作品において二人きりで話すというのはとてもプレッシャーだったりします、難しいのは二人が打たれる雨、雨の温度は?暖かい?冷たい?雨の強さは?それぞれが見る雨の粒はどれほどの大きさ?
まずはそこまで共通認識を持たないと雨や風なんていう自然を演じるなんて出来ず、さらには雨の向こうに見える景色はお互い何が見えているか?
その部分を共通認識していかなければなりませんでした、が、僕は役的にそれを知らない分からない方がリアリティー出るのでその部分については敢えて話さず出たとこ勝負で瑠璃との会話を楽しみました
牡丹晴明という役は常に見る役です
何かを見ています、何かを見て何かを感じて、何かを飲み込みます
口数が多い役でもなく、俯瞰で眺めている事が多いので謎めいた部分もあります
実は役を演じる僕自身がまだまだ牡丹晴明の事を知り尽くしていないような気がしてます
雨の最後で牡丹晴明は式神と一緒に旅立ちます
行き先は桜木村
一体その場所で何をするのか?
新たな強大な力と戦う為に向かった桜木村で彼は何をするのか?
蕾の台本を楽しみに待ちたいと思います😊
劇団foolには毎年の様に呼んで頂いて本当に感謝が尽きません
客演で同じカンパニーへの連続出演記録を打ち立てる事が出来ました!
いつまでも親戚のおじさん的ポジションを守れる様に毎日走り込みは続けようと思います笑笑
ありがとうfool
また素敵な仲間と巡り合えました
ここからは余談です
今回
更に余談
本番一週間前くらいに個人でSHOWROOMをしてその時に話した事を
あまりにプレッシャーと緊張で本音を話しました
このスピンオフを任せて貰った以上は
『雨』のオマケコーナーにだけは絶対にしたくない!
と強い語気をで言いました
『雨』という本公演があり、更に『ディビシ』『トッカータ』というスピンオフ、それは短いけど『雨』と同じ本公演がある!!本公演を観て貰いたい!
そんな事を思いました
もちろん限られた稽古時間でありスピンオフの稽古時間は多くなく、だから余計信頼を裏切りたくないという気持ちにもなり、不安との共存生活が続きました
一番怖かった事
『雨』という作品は勿論名作であり全員の想いが乗った作品、お客様もきっと楽しんで頂けるだろう
だが
その後見たスピンオフがいまいちだったりグズグズになったら、『雨』という作品に対して泥を塗ることになるんじゃないか?
それだけは絶対にダメだ
重圧が重くのしかかった時に、同じスピンオフの主演を張る相棒の高橋まこちんの稽古を見た
僕と同じかそれ以上のプレッシャーを背負っているのが芝居を観て分かった!
嬉しかった、めちゃくちゃ嬉しかった!
同じ気持ちでスピンオフ作品と向き合い戦っている戦友がいる
鬼気迫る、人間の弱さ、コンプレックス、苦悩、別れ、復讐、回顧、旅立ち、をほぼ全て一人で演じきった高橋まこちん
彼女が居てくれたから僕自身もっともっとを目指す事が出来、プレッシャーを楽しみに変えられたのだと思う
直接話すときは基本アホみたいな会話しかしないしこれからもそうしようと思ってるので真面目な事はブログにだけ
まこちん本当にありがとう、あの場当たりゲネを観て僕のスイッチは二段階上がりました笑笑
お互いfoolでは主演経験があるものの(闇光、愛)
スピンオフでの主演は予想以上に計り知れないプレッシャーだったね
だけどディビシ&トッカータ共にやり抜けた事、いつも稽古を観てくれた事、バカ話をしてる最中スピンオフの事を思いだし急に顔つきが変わる日々を送った事、全部が素敵な思い出です
またあの町で出会う事になりそうですね、次は敵なのか味方なのか?
どちらにしても、またあの町で共に生きましょう!
回顧録でした
牡丹晴明と高倉良文